ボランティア活動を中心に利用者の声、ハウスの利用状況、決算報告などを掲載し、支援者の方や寄付者の方へ郵送しております。郵送ご希望の方はお問い合わせフォームよりお寄せください。
熊本県 Nちゃんママさん 利用者さんの声
2017年1月(小学5年生)に急性リンパ性白血病初発、今回2020年7月(中学1年生)に再発しました。
今回はようやく初発から1年間の入院治療と1年間の外来治療が無事終わり、経過をみる為1年間外来受診をし外来治療から1年後の詳しい検査を受け何の異常もなくほっとしていた矢先に、
腰の痛みや膝の節々の痛みを訴え、思春期と成長期ということもあって体の成長にともなう成長痛かなと思い整形外科など受診しましたが、なかなか良くならず、
毎月の外来受診の際に血液検査で白血球と血小板の数値の異常から緊急入院をし詳しい検査をして再発が分かりました。
再発がわかり、年齢的にも過去の初発時の辛い経験もどれだけのものなのかというのが理解でき、当時中学3年生の夏頃だったので大好きな吹奏楽の最後のコンクールも控えていたことと、
これから受験に向けて勉強も頑張ろうと本人も意気込んでいたこと、前回が小学6年生最後の小学校生活が治療の為、
入退院を繰り返したり思うように学校に行けずとても悔しい思いをしていたので、中学校ではみんなと卒業をしたい思いが強く色んな想いが一瞬にして崩れていくのがわかり私も母として、
なぜまたうちの子が?とやるせない気持ちになったのを覚えています。
本人も戸惑いと不安もあながらも主治医に今から入院して治療をするをすると長くかかるだろうからもう少しだけ友達と過ごす時間と家で過ごせる時間はどれだけあるのかを自分で聞き、
主治医からの返答が入院まで一週間時間をもうけるので好きなことを存分にしてきなさいということでした。
それから一週間学校にも協力してもらいできるだけ本人がやりたいことを授業の中に取り入れて下さったり、
大好きな吹奏楽部での練習もコンクールの曲をみんなで演奏したりもしました。そして最終日にはみんなの前で自分の口で今から治療を頑張ってきますと伝え病院へ向かいました。
入院がはじまり、Cvカテーテルの挿入、骨髄検査、輸血など毎日目まぐるしくいろんな事をして治療が開始されました。
治療が始まると段々と恐怖心と不安が蘇ってきてこれからこの子はどうなるの?など冷静さを保てずにいたのを覚えています。
天真爛漫な性格の本人も今まで見た事ないほど落ち込み、入院して1ヶ月くらいは口数が少なくなったり、やたら考え事をしていて眠れない日があることもありました。
抗がん剤治療をすると髪の毛が抜けるのもわかってはいましたが、年頃の女の子でようやく地毛でセミロングまで伸び、ヘアアレンジも楽しんでいたので、
髪の毛がパラパラ抜けていく時には入院が始まりお互い今まで我慢していた気持ちや不安や怖さなど一気に爆発して、2人病室でわんわん泣きました。
今後の治療方法など主治医から話しがあり、骨髄移植に向けてドナーを探すことになりましたが結果適合するドナーが見つからず、自家免疫療法をするとこになり、
九州大学病院でしか治療ができないとのことで地元の大学病院に入院から2ヶ月後に九州大学病院に転院となりました。
私も付き添いでの入院生活が始まり、家族とも離れ離れの生活になりましたが、すぐに自家免疫療法に向けての準備が始まりバタバタの毎日でしたが血球も安定していて、
治療の合間に2週間程退院してもいいとゆう許可が出た時に、コロナ禍という事で県外をまたぐ移動は出来ず自宅には帰れなかったので福岡ファミリーハウスを利用させて頂きました。
ずっと病院食だったので、ママの料理が食べたいと言っておりファミリーハウスにいる2週間は料理を一緒に作って食べたり、
毎日ファミリーハウスから院内学級へ通って、外の空気を吸える事がどれだけ幸せな事か感じながら久々の親子2人の時間を過ごすことが出来ました。
入院中は、受験生なので自分なりに学習ルームを利用出来る消灯まで勉強をしたり、病気と闘いながらも一緒に受験に向けて頑張る仲間がいたり、
院内学級の先生の細やかな指導だったり、地元の中学校との連携を密にとってくださったり、九州大学院の生徒さんが週に2回ほど受験に向けての学習をサポートして下さったり、
志望校は地元の高校なので現在の状況を高校側にお伝えしたところ、院内受験を実施して頂ける事になりました。
その時は個室で感染対策された環境だったのですが、病院の配慮もあり私達の個室の目の前のお部屋を受験会場にして下さり、
実際に受験が行われる日時スケジュールともに全く同じように受験させてもらい、沢山の方の協力があり見事合格する事が出来ました!
その後、治療も無事に終了し退院が決まり2月に地元に戻り1ヶ月間だけは中学校に通うことができ卒業式も参加しました。
この春から高校2年生に進級し、娘が大好きな吹奏楽部に所属し毎日楽しい高校生ライフを満喫しています。
今も月に一度の地元の大学病院受診と3ヶ月に一度の九州大学病院受診は続いていますが、病気になり辛い経験はしましたが、
うちの子のように治療しながらも受験が出来ることを多くの人に知ってもらえたら、同じ年齢の病気と闘っている子どもたちの励みになるといいなと思っております。
長文読んでくださりありがとうございました。